コンセプトが出来るまで 第3回 季刊誌「ハレとケ通信」の誕生
| CONCEPT
そして平成20年(2008年)、中小機構四国へ「建設会社のPR」について、S先生に相談に。
建築工事にまつわる様々な物語、こだわりを、「面白いよ、そういうのは、十分材料になるよ」と言ってくださったS先生のおかげで、社外報である【季刊誌 ハレとケ通信】が誕生します。(同年12月に第1号発刊)
但し、当初これは、元々富士建設が得意としてきた「数寄屋風住宅」(※施工実績O邸 参照)を復活させるためのプロジェクトの一環として考えた媒体で、
〇「現代の“数寄者”たちの交流の場づくり」
〇「社内及び社外での数寄屋風建築に対する“美意識”の統一」
などと合せた、『数寄屋復活のための三本柱』の取り組みのうちのひとつでした。
(この“現代の数寄者”というキーワードから、中津万象園で男性のための茶事(点心+濃茶+薄茶)入門をシリーズで開催したりもしています。あの頃「近代数寄者の茶の湯/熊倉功夫 著」は、私のバイブルでした!)
そのため、企画段階のコンテンツでは、
<特集>
①数寄屋風住宅紹介
…テーマを、品格・調和・色気・遊びとする。(「美の壷」風。)
②物語のある建築
…その建物にまつわるエピソードなどを格好良く!記事にする。(「プロジェクトX」風。)
③和のしつらい、風物詩、歳時記etc
…日本独自・伝統的な美意識を活かした暮らし方・遊び方提案。
と、数寄屋風住宅の紹介が前面に押し出された形となっています。
そんな経緯で始めた【ハレとケ通信】でしたが、第2号にして早くも方向転換の時を迎えます(笑)。
原因は、琴平グランドホテルの会長の物語を聞いてしまったから。
詳しくは、「ハレとケ通信」第2号、第3号をご覧いただければと思いますが、それはまさに、建築主と建設会社とが共に夢を語り、寄り添い、想いを共有して戦ってきた“人生の物語”でした。
「建築主の描く夢を共に見て、そのための舞台を共に作り上げることで、夢の実現へと向かうお客さまに寄り添うことができる」。それが、建設業の幸せであり、こんな仕事は他にはない!なんて素敵な仕事なんだ!と心が熱くなったのです。
「夢を共有したから、人生のひとときを共有したと言えたんだ。」
…これが、コンセプト誕生への「2歩目」でした。(そんな表現しませんかネ(笑))